capriccioso

気まぐれに 気ままに

Sexy Zone×本 第2弾

以前こんな記事を書きました。

capriccioso.hatenablog.jp

書きたいことを書いて一人で勝手に楽しんでいたのですが、未だにアクセス数が緩やかに増えているようで。完全なる自己満お遊びの文章を読んでくださる方がいて嬉しいです。

そこで再び自己満足のお遊びを。Sexy Zone×本 第2弾 ~健人くんこれ実写化して!編~ です。(タイトルのセンス無し)実は前回の記事を書いている時に健人くんに選んだ本だけしっくりきていなくて...雑誌などでの健人くんの発言から考えて、私が好きな本と健人くんが好きそうな本が合わないんですよね。おそらく。その結果あの2冊を選んだのですが、最近読み直してこれだ!と思う本が見つかりました。

 

中島健人×「おやすみラフマニノフ」中山七里

このミステリーがすごい!大賞を受賞し、映画化、ドラマ化もされたあの「さよならドビュッシー」の中山七里が描く音楽×ミステリー、シリーズ第二弾!(映画の宣伝ぽく)健人くんといえばピアノなので、前回の記事で「さよならドビュッシー」を健人くんにしようかとも思ったのですが、王道すぎてつまらないかと思い不採用。でも読んでいて欲しいとは思います。彼ドビュッシー好きみたいですし。そんなことを思いながら「おやすみラフマニノフ」を読み直していました。あれ!?健人くんこっちだ!というわけでこのブログを書いています。

※以下、少し本のネタバレを含みます(事件の結末などには触れていません)

本書は確かにミステリー小説であり、ストラディバリウスが盗まれるという事件が話の中心にあるのですが、その事件によって起きる人間関係の変化や登場人物たちのキャラクター、心理描写が非常に魅力的です。もちろん前作「さよならドビュッシー」の岬先生も登場します。そして言うまでもなく、前作と同じく演奏シーンの描写が素晴らしいです。バイオリンの音が、チェロの音が、ピアノの音が、オーケストラの演奏が聞こえてきます。

主人公、城戸晶(きどあきら)はバイオリン専攻の音大生。母子家庭で元バイオリニストの母に育てられましたが晶が大学に入学した年に母は亡くなってしまいます。晶はバイオリニストになるという亡き母との約束を守るために日々練習に励んでいますが、祖父からの仕送りも途絶え音大の高い学費を払えなくなってしまい、バイトと両立しながら貧乏学生生活を送っています。晶は自分が天才ではないことをわかっています。けれど音楽の道を諦めきれず、将来は音楽で稼ぎたいと思っています。未納の学費を請求されたり、音楽とは関係のないバイト先に就職しないかと誘われたり、バイトのせいで練習の時間がとれなかったり、晶は常に悩んでいますが、事件によりさらに困難に見舞われます。

一方、彼の恋人の初音(はつね)さんは有名なピアニストである学長の孫でお金持ち。チェロの才能もあり、将来はプロになるのだろうと誰もが思っているそんな存在。晶と初音さんの関係や、晶の初音さんへの思い、2人の音楽に対する思いの違いなど、小説ほど繊細に描くことは難しいかもしれませんが、映像で、健人くんのお芝居で、見てみたいと思いました。晶が彼女に好意を持っていることは読み取れるのですが、何故か、彼女から家に寄って行かないかと誘われると戸惑い、泊まって行かないかという誘いは断ってしまう。最初に読んだときは何気ない会話だと感じるこのシーンですが、この時の晶の言葉が好きです。

「・・・・・・あのさ、もう何回誘ったかなんて言わないけどさ。晶ってひょっとしてゲイ?」

「れっきとしたストレート」

「じゃあ、どうして」

「偉大な音楽家の身内にはどうしたって二の足を踏んじゃうよ。クララ・シューマンに色目を使ったブラームスは尊敬に値するね」*1 

ほら、健人くんにこのセリフ言って欲しいでしょ!?(誰か共感して)

健人くんが演じる役はどれも好きになるけれど、Jr.時代に演じたバチスタの巧役や生まれるの浩二役のような暗い性格なわけではないけれど少し影があるような、儚い感じの役を私は推していきたい...!だから晶を健人くんに演じて欲しいんです。最後まで理由はわかりませんが、晶には何か隠し事がある感じがしていて、どこか儚い雰囲気。そして優しい。ほら健人くんに合うと思いませんか!?(二度目)

それから、なんといってもバイオリンです。私はしつこいくらいにTwitterで健人くんにバイオリンを弾いて欲しいという話をしています。そして彼も多分興味はあるはずで、自分に似合うことも分かっている様子。(セクチャン参照)*2私はどんな映像作品でもスポーツのシーンや楽器の演奏シーンには力を入れて欲しいと思っているのですが、健人くんならちゃんと練習すればすぐにバイオリンを弾けるようになると思うし、こだわって演じてくれそう。あれだけピアノを弾けるし音感も良いのだろうし。指が長いから弦を押さえる左手は絶対に美しいし、腕も長いから弓を持つ右手も絶対にかっこいい!私がバイオリンを弾く男の人が好きなだけというのも確かにありますが、共感してくれる人が必ずいるはず。

この小説のクライマックス、ラフ2*3の演奏シーンはもちろん素晴らしいです。ドビュッシーでもそうでしたが、中山さんは演奏と心理の描写を同時に書くのが本当に上手です。でも実は私が一番好きなシーンは、台風による大雨のため避難した体育館で晶と岬先生がチャイコン*4を弾くシーン。音楽で人の心を動かすってこういうことなんだと改めて知るシーン。私は読んで涙が出そうになりました。晶は音楽家なんです。音楽に、バイオリンに、自らを捧げています。彼にとって何よりも大切なものは母が買ってくれたチチリアティ*5、そして弓を持つ自身の右手、弦を押さえる左手。難しいことばかりの厳しい音楽の世界。努力だけではどうにもならないこともたくさんあります。それでも晶はバイオリンが大好きだから、何があってもバイオリンを弾き続けるのです。ほら健人くんに演じて欲しくなってきたでしょ!?(しつこい)

ただの私の願望でしかないので実現可能性は限りなく低いですが、いつかどんなかたちでも良いので健人くんがバイオリンを弾いているところを見てみたいです。もしも何かの間違いでこのブログが健人くんの目に入ったら、いつかくる役のためにバイオリンの練習を始めてくれますように!という僅かな(超自分勝手な)望みをかけて書いてみました。

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

 

 

*1:クララ・シューマンは作曲家ロベルト・シューマンの妻で、ブラームスとの不倫説があります。それを裏付けるものは何もないようですが。

*2:ボルダリングや指相撲など指に負担がかかることをしたときに「バイオリンが弾けなくなっちゃう」というボケをしていました。健人くんなら本当に弾いていそうだからこそおもしろいボケ。

*3:ラフマニノフ ピアノ協奏曲第二番 

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*4:チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 

youtu.be

*5:バイオリンの名前です。「おやすみラフマニノフ」から引用すると「イタリアの若き名工アレッサンドロ・チチリアティが絶えて久しかったフェラーラ派の伝統を現代に甦らせた逸品」